渡島西部3町が合同サッカーチーム結成

update 2008/8/17 15:31

 少子化の影響で団体スポーツ競技のメンバーが少なく、満足のいく練習や試合をこなせない問題が生まれている。1チーム11人でプレーするサッカーもその一つで、木古内、知内、松前のサッカー少年団も部員不足が深刻だ。グラウンドで目を輝かせてボールを追う子どもたちを応援しようと、3少年団のコーチ陣が立ち上がり、急きょ「渡島西部合同チーム」を結成。大会にも初出場し勝利を重ねた。主将の松前松城小4年の大橋一騎君(9)は「とにかく楽しかった。この経験を自分のチームに戻ったときに生かしたい」と意気込んでいる。

 各町の部員数は木古内16人、知内20人、松前24人。いずれも高学年が主体で、2、3年後には8―12人の超少人数チームとなる見通し。この難局を打開しようと7月下旬、秋の公式戦に向けて合同チームを結成した。8月上旬には各チームが集う交流練習を行い、仲間の名前や顔、戦術などを確認しあった。

 合同チームには各チームから3―4人が選出された。「日本代表選手の気分」「たくさん点数を取りたい」と子どもたちは胸を躍らせて練習に励んだ。

 北斗市などでこのほど2日間の日程で開催された「近藤光弘杯 第3回3+8=11サンパイイレブンジュニアサッカー大会」(8人制)にエントリー。初戦の乙部サッカー少年団戦ではキックオフ直後からボールを支配し、終始ゲームを有利に展開、尾崎清隆君(知内小3年)の3連続ゴールで初陣を飾った。その後の予選3試合は強豪チームと対戦。いずれも惜敗したが、大会2日目のグループでは1勝1分けで1位の好成績を収めた。

 事務連絡を務めた木古内サッカー少年団の渋谷晴夫コーチは「短期間のスケジュールでどこまでやれるか心配したが、集中力と団結力でよく頑張ってくれた」と選手をたたえ、総監督の尾崎直博さん(知内)は「『サッカーを純粋に楽しもう』と声をかけて選手をピッチに送り出した。一生懸命にボールを追う子どもたちの姿に、われわれスタッフの心も熱くなった」と話していた。

 合同チームが地域に果たす役割は大きく、プレー技術の向上だけではなく、選手たちによる交流がそれぞれの町と地域に活気を生み出すことが期待されている。

提供 - 函館新聞社



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