町議会が辞職勧告へ…森町官製談合

update 2008/8/16 13:24

 【森】森町発注の町消防防災センターの建設工事をめぐる官製談合事件で、偽計入札妨害(談合)容疑で逮捕、送検された町長、湊美喜夫容疑者(79)の辞職勧告決議案の可決に向け、一部町議が15日、臨時議会開催を町議会事務局に要請した。議会開催に必要な議員定数(22人)の4分の1以上を超える過半数の議員が賛同している。進退を明らかにしない湊容疑者や、「捜査の推移を見守る」として慎重な姿勢を示す町議会に対する町民の批判の声などを受けた動きで、18日の全員協議会で臨時議会の開会日などを決める。

 同町議会は、6日に開いた非公開の全員協議会で町長逮捕後の対応を協議。長岡輝仁議長は同日の記者会見で「町長が否認している限り信用するのが最善の策。辞職勧告をするつもりはない」などとし、議会として事件に関係する調査など一切行わない方針を示していた。

 こうした議会の姿勢に対し、町民からは「議会は責任を果たしていない」「町長も議員も辞めるべき」など、厳しい声が寄せられていたという。

 15日午前に議会事務局を訪れ、賛同町議を代表して臨時議会開催を要請した野村洋議員(68)は「町民を不安にさせた町長の責任は重い」とし、辞職勧告決議案のほか、談合事件の調査特別委員会を設置する考えを示した。野村議員は「町長の逮捕という今までにない事態で、対応が慎重になってしまった。もっと早く行動するべきだった」と話した。

 自治体の首長に対する辞職勧告決議は、地方自治法上の不信任決議とは違い、法的拘束力がないため、可決されてもその職を辞職をする必要はない。可決には過半数の賛成が必要となるが、議会批判を回避するため、町長擁護派の議員の多くも決議案に賛同するとみられる。

 また、議会事務局は同日、当初18日に開催予定だった正副議長や各常任委員長、職務代理者の阿部真次副町長らを交えた会合を、非公開の全員協議会に切り替え、全町議に招集を通知した。この協議会で、阿部副町長に経過報告を求めた上で、臨時議会の日程を決定する。長岡議長は「町を混乱させた責任は感じている。臨時議会で今後の方向性を見定めたい」としている。

提供 - 函館新聞社



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