原爆死没者道南追悼会で犠牲者の冥福祈る
update 2008/8/10 14:31
長崎が63回目の原爆の日を迎えた9日、函館市内では原爆死没者道南追悼会(道南被爆者の会、道南追悼会実行委員会主催)が市亀田福祉センターで開かれた。会員や一般市民ら約90人が参列し、犠牲者の冥福を祈り、平和への誓いを新たにした。
道南被爆者の会の田口弘会長(83)は「被爆者の高齢化が進み、道南の平均年齢は77・6歳で70歳以上が73・6%を占める。体験を語れる期間は短いが次世代に語り継ぐため、体力が続く限り、核兵器の悲惨さと廃絶、平和の尊さを訴えていきたい」とあいさつ。全員で黙とうし、1人1人が白い菊の花を手向け、手を合わせるなどして亡くなった被爆者をいたんだ。
続いて16歳の時、救護隊として広島に入り、被爆した会員の桶田岩男さん(79)が「がれきの下からうめき声が聞こえ、人々が折り重なって死んだ防空壕(ごう)のコンクリートの壁には、苦しんでかきむしったつめ跡が残っていた」などと当時の惨状を語った。
原爆の被害を生々しく伝えるドキュメンタリー映画「にんげんをかえせ」の上映も行われ、参列者は戦争の悲惨さをあらためて実感していた。出席した同市美原2の公務員伊藤寛さん(32)は「こんな悲劇が生まれないようにするにはどうしたらいいか考えなくてはいけない」と話していた。
提供 - 函館新聞社
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