函館―関空線を廃止…日航
update 2008/8/8 19:04
日本航空(JAL)は7日、燃料高騰による収益圧迫を受け、11月以降の函館―関西空港(関空)線を廃止する計画を発表した。6日には全日本空輸(ANA)も来季から同路線の季節運航便(7―9月)を休止することを決めており、観光都市・函館の地域経済に大きな影響が出るのは避けられない情勢だ。
航空大手各社は国際的な原油価格高騰の影響で、収益性の低い路線の大規模な見直しを進めており、JALの同路線も候補の一つに挙がっていた。JAL側は7月中旬、現在の1往復体制の運航を11月から見合わせる「事実上の撤退」の意向を函館市に伝えていた。
年度内にJAL国内線で廃止されるのは、関空と函館、仙台、秋田、福島の地方空港を結ぶ不採算路線など計12路線で、過去最大規模の“リストラ”に。ANAの2009年度からの季節運航便休止もあり、今年11月以降の函館―関空線は通年でANAの1往復便のみとなる。
JAL、ANAの函館―関空線の再編をめぐっては地元関係者の反発も根強い。市や函館商工会議所などは官民一体で両社に路線の存続を要望。特にJAL側には関係団体の代表らが7月18、24の両日、東京の本社に赴き、「運賃を値上げしても路線を存続させてほしい」などと訴えたという。
西尾正範市長は「要望活動を行ってきたが、燃油高騰もあり、やむを得ない。今後は輸送容量に影響が出ないよう、機材の大型化や羽田便の増便などについて要望していきたい」とコメント。同商工会議所は「函館の経済や観光振興にとって大きなマイナス。観光客の入り込み数が減少する中、航空会社の役割は大きく、燃料費が落ち着けばぜひとも再開してもらいたい」としている。
提供 - 函館新聞社
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