「50年前から飾っていた」…民家で不発弾保管

update 2007/3/30 14:11

 【北斗】28日午後2時半ごろ、北斗市七重浜4に住む無職の男性(69)から「自宅に不発弾を保管している」と函館中央署に通報があった。処理要請を受けた陸上自衛隊第11師団(札幌)が同日夜、砲弾を回収。同署は男性を一時避難させたが、大きな混乱はなかった。

 同師団広報室などによると、見つかった不発弾は旧日本軍の「75ミリ砲弾」で全長26センチ、直径8センチ、重さ6キロ。発射された形跡はなく、信管付きで火薬が残ったままの状態だった。「大きな衝撃があれば爆発する可能性もあった」と同広報室。不発弾は男性宅の1階和室に飾られていたという。

 道警函館方面本部からの要請を受け、同師団の弾薬処理班の隊員2人が同日午後10時ごろ、現場に到着。砂が入った木箱の中に防護マットに包んだ砲弾を入れ、隊員が手作業で撤去した。不発弾は5月、島松演習場(恵庭市)で爆破処理される予定。

 同署によると、男性は「先祖から引き継いだもので、50年ほど前から自宅に飾っていた」と話し、危険性について認識はなかったという。十勝管内浦幌町立博物館などで旧日本軍の不発弾が発見されたという報道を見た男性が、自宅にある砲弾を不安に思い、同署に届け出た。

 函館新聞社が29日までに、渡島・桧山管内の市町教委などに確認したところ、公共の資料館などで砲弾を展示、保管していたのは市立函館博物館五稜郭分館、松前町郷土資料館、北斗市郷土資料館、七飯町歴史館、江差町の開陽丸青少年センター、厚沢部町郷土資料館の6カ所。いずれも箱館戦争(1868―69年)などで使われ、十勝管内で発見された不発弾よりも古い。既に信管や火薬は取り除かれ、安全が確認されているという。

 同署は「不発弾を見聞きしたり、自宅に保管したりしている場合、速やかに警察や自衛隊などに届け出てほしい」と話している。

提供 - 函館新聞社



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