市社協職員183万円横領 全額弁済、懲戒免職に
update 2008/7/18 16:12
函館市社会福祉協議会(市社協、谷口利夫会長)の20代の男性職員が、公金約183万円を横領し懲戒免職処分となっていたことが17日、分かった。元職員は3年間にわたり函館市の補助金や委託金を含む市社協実施の事業費を着服、横領し遊興費に充てていた。全額を弁済し免職となったことから、市社協は刑事告訴をしない方針。
市社協によると、元職員が横領したのは「ふれあいのまちづくり事業費」から150万7000円、「在宅福祉ふれあい事業費」から32万3526円の計183万526円。2005年度から3年間にわたって続けられ、確認できる範囲で見積もった最大額という。懲戒免職は6月30日付。
5月31日にまちづくり事業の相談員から「謝礼金が支払われていない」との相談があり、市社協が調査。元職員は偽の印鑑で領収書を偽造したり、相談の実績を水増しして請求し、着服していた。
元職員は「在宅福祉事業でも横領した」と告白。在宅福祉委員会が活動を休止し、返却された現金を金庫の中から盗んだり、事業用の切手を購入し金券ショップで換金していた。元職員は公金を管理する立場にあった。
両事業は市の補助金や委託金、市社協の自主財源で実施している。税金のほか、寄付など市民の善意で成り立っている。ふれあいのまちづくり事業は市民の日常生活の相談事業などを、在宅福祉ふれあい事業は町会単位で在宅福祉委員会を組織し、高齢者への配食サービスや家事援助などをしている。
市社協は18日に部課長で「現金取り扱いにかかる検討委員会」を立ち上げ、社協の監事や税理士の指導を受けながら改善を進める。椎名哲雄常務理事と佐々木健裕事務局長は「公金の管理体制が甘かった。民間福祉の中核を担う団体の信頼回復に向け、再発防止策を講じ、運営の適正化に努めていく」と語った。
函館市の岡田芳樹福祉部長は「倫理が求められる団体での不祥事で、誠に遺憾。近く監査に入り、厳正にチェックし改善策の報告を求める」と話している。
提供 - 函館新聞社
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