森町談合、町長らの関与 今後の焦点
update 2008/7/18 16:12
【森】森町が2005年9月に発注した町消防防災センター建設工事の指名競争入札をめぐる談合事件で、道警捜査二課や道警函本捜査課、森署などは17日、偽計入札妨害(談合)の疑いで逮捕した準大手ゼネコン「東急建設」札幌支店土木担当部長、菅沢利昭容疑者(60)と同町内の「星組渡辺土建」社長、渡辺英明容疑者(56)ら6人の本格的な取り調べを始めた。同課などは家宅捜索で押収した関係資料の分析を急いでいる。これまでの調べで、同課などは関係者から官製談合を示唆する供述も得ており、湊美喜夫町長(79)ら町幹部の関与の有無が、今後の捜査の最大の焦点になりそうだ。
札幌で逮捕された菅沢容疑者ら東急建設の幹部4人は同日未明に移送され、函館中央、函館西、森署の3カ所で、渡辺容疑者や、両社を仲介したとされる函館市豊川町の設備会社「藪下機械店」社長、藪下宏一容疑者(61)とともに取り調べを受けている。同課などは18日、6人を函館地検に送致する。
一方、町主導の官製談合の疑いも浮上する中、湊町長は終日、沈黙を守った。出勤のため午前8時半ごろ、森町上台町の自宅から、2人の役場職員に体を支えられながら乗用車に乗り込んだ湊町長は、詰めかけた報道陣から町の関与や町長として責任を問われた際、「勝手なことを書いて何を言ってるんだ」と吐き捨てた。湊町長は午後3時ごろ、報道陣の問い掛けには一切応じずに役場を後にした。
同町の阿部眞次副町長は「マスコミは、ありもしない『逮捕だ』『強制捜査だ』と報じるので、不信感を持っている」とし、「町民にはちゃんとあんた方(報道関係者)に関係なく説明する」と声を荒らげた。町は、談合再発防止について「今回の事件は遺憾ではありますが、今後の入札執行について、十分注意を払ってまいりたい」とするコメントを出した。
また、東急建設(東京)は「重大かつ厳粛に受け止めております。今後も引き続き捜査に全面的に協力するとともに、全社をあげて法令順守の徹底に取り組み、信頼の回復に努めてまいりたい」とのコメントを発表した。
提供 - 函館新聞社
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