赤い靴の会で小像を初披露

update 2008/7/18 16:11

 「はこだて赤い靴の会」(宮崎衛委員長)の設立祝賀会が17日、函館市末広町の五島軒本店で行われた。函館とゆかりがあり、童謡「赤い靴」(作詞・野口雨情)の女の子のモデルとされる岩崎きみちゃん(1902―11年)の小像(高さ50センチ)が初披露されたほか、雨情の孫で、野口雨情生家資料館館長を務める野口不二子さん(茨城)が童謡の誕生秘話を語った。

 同会は、きみちゃんが函館で母と別離し、米国人宣教師に預けられたという悲話を伝えようと発足。函館開港150周年に合わせて来年6月、函館港の東浜桟橋に少女のブロンズ像(高さ約165センチ)を建設しようと準備を進めている。デザインは函館出身の彫刻家小寺真知子さん(ローマ在住)が担当。事業費集めのため、ブロンズ像と同じ形の小像計10体(1体60万円)を個人・企業などに販売する。

 祝賀会には市民ら約120人が参加。雨情の長男を父に持つ野口さんは、きみちゃんの母かよさんが、雨情の妻ヒロさんに娘のことを打ち明け、ヒロさんを通じて雨情がきみちゃんの話を知ったエピソードを明かし、「祖母がきみちゃんをドラマチックに伝えたことが雨情の創作意欲をかき立てたのでは。雨情はとにかく赤にこだわった人だった」などと語った。その後、野口さんらが童謡を歌い上げる中で小像が公開され、参加者の注目を集めていた。

 小像の購入は先着順。同会は会員や募金も集めており、申し込み、問い合わせは同会事務局TEL0138・54・3755。

提供 - 函館新聞社



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