町に大きな衝撃走る…町長コメントせず 「真相解明して」

update 2008/7/17 19:24

 【森】「ついに逮捕者が出たのか」「町長はどうなる」―。町消防防災センターの入札をめぐる談合事件で、道警が本格的な捜査に乗り出した16日、町には大きな衝撃が走った。この事件では道警が4月、業者とともに、湊美喜夫町長や町の元幹部職員らに対する任意の事情聴取を行っていただけに、「ついに…」との思いが広がった。今後、捜査は同町長の関与や町主導の官製談合の可能性も含めた展開もあり得る情勢だけに、町民は捜査の行方を注視している。

 関係する社長らに逮捕状が請求されたという情報を受けて、町内上台にある「星組渡辺土建」の前には、報道陣が詰め掛けた。物々しい雰囲気の中、社員らは淡々と業務をこなしていた。

 一緒に入札に参加したという町内のある業者の幹部は「町長は地元の業者を大事にすると思っていたが、準大手ゼネコンが決まったときはびっくりした」と、当時の入札状況を振り返る。

 この日、湊町長は通常通りに出勤し、町長室で執務をとった。報道陣に対しては一切コメントせず、午後4時40分ごろ退庁した。

 4月、官製談合疑惑を巡る報道が続いたこともあって、町民の捜査に対する関心は高い。

 同町森川町に住む男性(57)は「疑惑に対するうわさや風評が飛び交っていた。(業者らを)非難したり、かばう気持ちもないが、道警には真相を解明してほしい」と話す。同町尾白内町に住む60代の男性は「以前にも同様の疑惑があった。今回はどうなるのか注目はしていた」、別の80代の男性は「(湊町長の)長期政権が招いた結果。町政の刷新が必要な時期」とし、「業者が逮捕され、町長はどうするのだろうか」と話していた。

提供 - 函館新聞社



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