障がい者就労支援地域道民フォーラム「行政との協力大事」

update 2007/3/28 20:09

 「2006年度障がい者の就労支援に向けた地域道民フォーラム」(道主催)が27日、函館市湯川町の花びしホテルで開かれた。基調講演とシンポジウムを通じて現場の声を聞きながら、就労支援への問題点や可能性を探った。

 本年度から施行された障害者自立支援法により、障害者の就労の機会や場所の拡大が大きな課題になっていることを受け、道は2月の札幌に続き、函館、旭川、釧路の計4カ所でフォーラムを開催することにした。

 基調講演では、道南地域で介護老人保健施設の事務長を務める堺正英さんが、自らの障害者雇用の取り組みを紹介。介護保険施設という性格上、当初は障害者を雇用することは困難だと感じていたが、ハローワークの協力によって障害者4人の採用を実現。「行政との綿密な打ち合わせによって、問題を一つ一つクリアしていくことが大事。今では彼らは私たちの職場に欠かせない存在」と話した。

 続いて東京で障害者の就労支援活動に携わる吉田岳史さんが「障がい者の在宅就業の可能性」をテーマに講演。職場に通うことが困難でも個人の能力を生かす方法として「在宅就業」の可能性に言及した。「企業に埋もれている仕事を掘り起こし、さまざまな職種や業種を開拓し、障がい者が“はたらく意欲”を発揮できる環境を整えていきたい」と訴えた。

 この後「障がい者とともに働く地域社会づくり」をテーマにしたシンポジウムが行われ、障害者の支援側と雇用側がそれぞれの立場から、現在の就労支援体制の問題点や今後の可能性について意見交換した。

提供 - 函館新聞社



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