はこだてわいん全株式譲渡 函館ヤクルトの完全子会社に
update 2008/7/4 10:00
【七飯】果実酒製造販売のはこだてわいん(七飯町上藤城11、永田英利社長)が、筆頭株主だった函館ヤクルト販売(函館市昭和1)に全株式を譲渡し、同社の完全子会社となることが3日、分かった。新社長にはヤクルト本社(東京)から出向する福山好弘生産管理部付副参事が就任し、同本社の販売網や経営ノウハウを生かし、再出発を図る。
はこだてわいんは、ヤクルトの元常務だった宮田隆社長(故人)が1973年、駒ケ岳酒造(同市)として設立。後志管内余市町産のブドウを原料にしたワイン製造を中心に、イチゴやハスカップなど独自のフルーツワインも手掛ける。84年に本社を七飯町に移転し、現在の社名に変更した。はこだてわいんによると、ワインブームだった98年ごろに年間約18億円あった売上高が、2008年3月期には6億6700万円にまで落ち込んでいた。
2日に開かれた臨時株主総会と臨時取締役会で、全株式18万株の譲渡と役員の改選を正式に決定。永田社長のほか、宮田和子会長、宮田直監査役が退任し、同日付で6月末までヤクルト福山工場(広島)の工場長だった福山氏が就任した。これまではこだてわいんの発行済み株式は永田社長ら10人が保有。函館ヤクルト販売は40・5%を取得していたが、保有率を100%にすることで経営基盤を見直し、意志決定の迅速化や収益の拡大、安定化を目指す。
一方、これまで同本社の関連会社だった函館ヤクルト販売も1日付で完全子会社化され、販売体制を強化する。はこだてわいん、函館ヤクルト販売とも経営の自主性は維持され、今後地域の実情に合った販売戦略を探る。函館ヤクルト販売は「ヤクルトの生産ラインのトップにいた新社長の豊富な経験を生かし、地元経済の発展に寄与したい」としている。
福山氏は本道出身。1973年北海道ヤクルト製造(当時)に入社し、札幌工場勤務のほか、福山工場次長、同工場長などを歴任。7月1日付でヤクルト生産管理部付副参事となり、同2日付ではこだてわいんに出向、社長に就いた。54歳。
提供 - 函館新聞社
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