支庁再編条例案成立へ
update 2008/6/28 09:47
【札幌】支庁再編問題を審議する、道議会の道州制・地方分権改革等推進調査特別委員会は27日、14支庁を9総合振興局に再編する総合振興局設置条例案を審議した。特別委では可決の方向で、引き続いて開かれる本会議で採決が行われ、知事与党の自民・公明両党の賛成多数で成立する可能性が濃厚となっている。
午前10時開会予定だった特別委は、知事野党の民主党が、継続審議も視野に入れ、高橋はるみ知事による総括質疑を要求したほか、26日の予算特別委で道が制定の方針を示した、「新たな自治の形づくり条例」「地域振興支援条例」の提示なども求めて、審議入りを拒否。開会は午後3時半にずれ込んだ。 特別委で成田一憲企画振興部長は、濱谷一治江差町長ら3町長が、市町村の理解を得ずに支庁を廃止することは、道行政基本条例に違反するとした異議申立書を、行政不服審査法の適用外として却下したと報告。民主党の沖田龍児氏(苫小牧市)は「市町村長の申し立てを救済できない条例には不備がある」と指摘。成田部長は「今後も地方の理解を得るよう努力する」と述べるにとどまった。
その後、高橋知事の答弁準備が長引き、審議は空転。同9時半すぎにようやく再開した。総括質疑で民主党の広田まゆみ氏(札幌市白石区)らは「知事の政治姿勢が地方の反対を招く原因」として、知事の責任を追及。議論の再考を迫ったが、高橋知事は「改革の第一歩を踏み出す必要がある」との答弁に終始。議論は堂々めぐりを続け、傍聴席からは怒号が飛んだ。江差町などの住民代表4人が提出した、14支庁全体の人員削減を求める請願は否決された。
本会議は会期を1日延長する手続きを取り、28日未明の採決入りを目指し、与野党内で最終調整を進めている。知事与党の自公両党は、条例案への賛成を決定しているが、自民党では、支庁廃止地域の日高管内、留萌・根室両市の議員3人が反対する。野党会派の民主・共産両党も反対の方針を確認したが、反対議員は過半数には届かず、条例案は自公両党の賛成多数で可決される公算が大きい。
27日には、江差町など支庁廃止地域の住民や議会代表ら約50人が特別委の審議を傍聴。江差町からも濱谷町長と町議10人が札幌入りして、28日未明にも行われる採決の行方を見守る方針だ。
提供 - 函館新聞社
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