留守中の交番 OBが守る…中央、西署で「交番協力員」運用開始

update 2008/6/25 09:54

 北海道洞爺湖サミットの期間中、会場周辺などの警備に多くの警察官が派遣され、不在になりがちな交番を警察官OBが支援する「交番協力員」の運用が23日から、函館中央、函館西の両署で始まった。38人の協力員は、パトロールなどで警察官が留守中の交番にいて、道案内のほか拾得物や事件、事故について本署に連絡するなどし、交番業務を地道に支える。

 協力員は両署の本町や湯川、青柳など10交番に配属された。このうち、函館市本町や梁川町などを管轄する函館中央署「本町交番」(本町7)では、道警刑事部鑑識課や道警函館方面本部鑑識課などに勤務し、1990年3月に退職した市内在住の金谷寿雄さん(76)が活動を始めた。

 同交番で24日朝に開かれた出動式では、石山伸幸警部補(43)ら3人の署員が「体に気を付けて活動してください」などと金谷さんを激励。金谷さんは「交番に警察官がいるといないとでは市民の安心感が違う。元警察官だったからこそ、事件や事故を迅速に連絡することなどの対応ができると思う。約50年前に交番で勤務していたころの経験を思い出しながら頑張りたい」と話した。

 同交番の菊地誠司巡査(21)は「先輩の近くで仕事をするので気が引き締まる。市民と接するコツなど、さまざまなことを吸収したい。連携を強く取りながら、まちの安全を守りたい」とした。

 協力員は、道警OBでつくる北海道警友会のメンバーの中から希望者を募った。同サミットが終わる7月9日までの間、ボランティアで活動する。繁華街や住宅街、大型商業施設などを多く抱える交番に配置され、活動中は青地に赤で「交番協力員」と書かれた腕章を着用している。

 函館中央署の斉藤智昭副署長は「長年培った経験を生かして地域住民のために貢献していただけるということで、大変感謝している」と話している。

提供 - 函館新聞社



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