道南公立小中学校「耐震性なし」58%

update 2008/6/24 14:42

 文部科学省の調査によると、渡島、桧山両管内にある公立小・中学校の校舎と体育館計692棟のうち、大規模地震で倒壊の危険性が高い「耐震性なし」と判定された建物は、4月1日現在で402棟、58・1%に上ることが23日までに分かった。耐震診断の実施率平均は75・2%で、都道府県別で最下位の道内平均(74・1%)は上回ったものの、全国平均の93・8%に比べて大幅に低かった。耐震診断を全く実施していない自治体も福島など6町ある。

 調査結果によると、現行の耐震基準(1981年施行)以前に建設された全施設数に対し、耐震診断を行った施設数の割合(耐震診断実施率)は松前町など4町で100%だった一方、福島、森、長万部、乙部、せたな、今金の各町が0%だった。このうち、小学校1校の改築工事を予定しているせたな町を除く5町は、本年度中の実施予定はない。知内、上ノ国両町は同年以前の建設施設はなかった。函館市は93・5%、北斗市は81・1%だった。

 82年以降の建設施設や耐震補強済みの施設数などの割合(耐震化率)は、木古内町が両管内で最低となる28・6%。続いて函館市(31・2%)、松前町(31・8%)、奥尻町(33・3%)の順。北斗市は42・2%だった。本道の耐震化率は48・4%、全国は62・3%。

 中国・四川大地震で多くの学校が倒壊したのを受け、政府は改正地震防災対策特別措置法を18日に施行、学校施設の補強工事費の国庫補助率を引き上げるなどした。文科省は各自治体に今後3年間で施設耐震化を進めるよう要請しているが、自治体の財政難などを背景に耐震診断は進んでいない。

 道教委は本年度、耐震診断を実施していない道南5町を含む道内22市町に職員を送り込み、簡略的な1次診断を支援するモデル事業に取り組む方針だ。

提供 - 函館新聞社



前のページにもどる   ニュースをもっと読む



ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。

ページ先頭へ

e-HAKODATE .com
e-HAKODATEは、函館市道南の地域情報や函館地図、旅行観光情報、検索エンジンなど、函館道南のための地域ポータルサイトです