学童保育所「風の子クラブ」の卒所作品が文科大臣賞
update 2008/6/24 14:41
函館市八幡町の学童保育所「風の子クラブ」の2007年度の卒所制作で、当時の小学5、6年生10人が共同制作した絞り染め作品「北の大地に生きる」が、第67回手工芸美術展(東京、日本手工芸文化協会主催)の文部科学大臣賞を受賞した。2年前から市内の元教員大内克子さん(63)の指導を受け、同クラブとしては2度目の応募で最高賞に選ばれる快挙を成し遂げた。作品は24日から29日まで東京都美術館で開かれる同展に展示される。
3月まで同クラブに通っていた立石勇気君(五稜中1年)の卒所制作で1月から作業に取り掛かり、3月に完成。当時5年生の清水聖也君、飛内俊亮君、松下達哉君、中田祐樹君、山谷武君、水口雄介君、守村千里さん、山石朋実さん、大山純奈さん(いずれも八幡小6年)の9人が協力した。立石君は28日に同美術館で開かれる授賞式に出席する。
作品は縦174センチ、横90センチの大きさ。北海道の動物をテーマに、図鑑などで調べてシマフクロウ、ヒグマ、エゾシカ、キタキツネの下絵を描いた。これを基に綿生地を縫い、模様を表現して染める「絞り染め」と、ろうを塗って染める「ろう結染め」を融合させた技法で仕上げた。背景は2色に染め分け、上部が藍色で水と空、下部は緑色で森をイメージ。フクロウの羽毛やキツネのふわふわとした毛、クマの硬い毛など細部も表現した。
フクロウを手掛けた立石君は「羽毛の細かい部分に苦労したが、最高の賞をもらって挑戦したかいがあった」と喜ぶ。水口君は「あまりできない体験だから作ってよかった」と笑顔、大山さんは「まさか受賞するとは思わなかった」と驚く。
「絞り染め」と「ろう結染め」の組み合わせは、大内さんが東京都内の小学校に勤務していたときに考案した技法。高度な技術が必要で珍しい作品という。大内さんは「子どもの感性がいい結果で表れた作品を多くの人に見てほしい」とし、作品を展示してもらえる公共施設などを探している。問い合わせは同クラブTEL0138・42・2605へ。
提供 - 函館新聞社
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