函館市の提案採択…地域の科学技術を理解 「振興機構事業」

update 2008/6/21 13:43

 独立行政法人科学技術振興機構(東京)が本年度から実施する「地域科学技術理解増進活動推進事業」に、函館市が提案し公立はこだて未来大学が運営するプロジェクトが採択された。大学や企業、行政、NPOなどが連携し、サイエンス(科学)情報のネットワーク構築などを通し、科学を身近に感じてもらう取り組みを進める。国際交流都市にふさわしく、観光客や全国の企業も情報入手や参加ができる事業を計画している。

 国民の“科学離れ”が進む中で地域の大学などが核となり、関係機関が連携して科学技術の理解促進を図る取り組みを支援する。市が提案したテーマは「国際交流都市函館の地域ネットワークを活(い)かした科学文化の醸成」で、全国から寄せられた59件の提案の中から6団体が採択された。年間1300万円を上限に3年間、支援金が交付される。

 提案した市企画部によると、未来大が中心となって進める取り組みは(1)地域の科学情報ネットワークの構築(2)科学フェスティバルや科学イベントの実施(3)科学の案内人や地域社会をリードする人材の育成―など。

 ネットワークの構築は、未来大や北大水産学部、函館高専、道教育大函館校、民間企業などが持っている科学研究情報を結び合わせ、インターネットなどで観光客や市民、企業が情報を入手できる環境をつくる。科学フェスティバルはロボットフェスや理科教師による実験教室など既存のイベントを取り入れるような形で来年度以降、観光客も訪れることができるような科学の祭典を開催する。

 同部は「函館は水産海洋に関する科学なども発達している。大学や企業の研究を観光客にもアピールし、市外の企業にも関心を持ってもらうことで企業誘致などに結び付けたい」と話している。

提供 - 函館新聞社



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