「中空土偶」サミットへ
update 2008/6/18 14:18
函館市著保内野(ちょぼないの)遺跡(尾札部町)で出土した国宝「中空土偶」が、7月7―9日に開催される北海道洞爺湖サミット(G8)期間中、会場となる胆振管内洞爺湖町のザ・ウィンザーホテル洞爺に展示されることが、17日までに決まった。
中空土偶は縄文時代後期(約3500年前)に作られたとみられ、国内に現存する同種の土偶では最大級(高さ41・5センチ、幅20・1センチ)。昨年6月に国宝指定された。今回のサミットの主要テーマが環境問題であることから、自然を大切にする縄文文化の精神性が合致すると考え、市教委や道教委の申し出を受けた文化庁、外務省が展示を許可した。
土偶は現在市立函館博物館の本館に保管されているが、サミット開催2日前までに美術品梱包(こんぽう)車で搬送する。設置場所などは警備上の都合で明らかにされないが、直射日光の当たらない免震機能のある展示ケース内に置き、説明板を掲示する。移動作業には市教委の担当職員らが同行し、期間中は市教委南茅部遺跡群整備担当の阿部千春参事が近くに待機する。
阿部参事は「縄文文化の魅力を世界に広げるチャンスで感無量」とし、西尾正範函館市長も「縄文文化は自然や命を大切にしながら続いた世界に誇る文化で、中空土偶は縄文的精神の象徴。サミットでの展示は意義深く、函館の魅力を国際的に発信するまたとない機会」と喜んでいる。
提供 - 函館新聞社
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