函館市議会で市長、大間原発「不安感じる」
update 2008/6/17 12:49
函館市議会の第2回定例会は16日から一般質問が始まった。この日は5人が質問。青森県・大間原子力発電所の着工許可が国から出されたことについて、西尾正範市長は「国の許可で当市が論ずる立場にない」と前置きしながらも、「私自身も市民と同様に不安を感じている。事業者(電源開発)に対し、市民への説明と安全確保策を要請していきたい」と述べた。
道畑克雄氏(民主・市民ネット)、紺谷克孝氏(共産党)への答弁。同原発は、ウランとプルトニウムの混合燃料(MOX燃料)を全炉心で使用する世界初の商業用原子炉。西尾市長は「一部の専門委員から周辺海底に活断層が存在する可能性を否定できないとの見解が示されている」とし、当面の課題として、把握した情報を市民に周知することで不安解消に努め、万が一の場合に対応するため、関係機関との連絡体制を確立する考えなどを示した。
道畑氏は「函館市民の署名が国に提出され、市議会でも市民への住民説明会開催などを内容とする意見書を可決したにもかかわらず、国や事業者から説明がないまま、許可が出されたのは大変遺憾だ」と強調。地震被災で新潟県・柏崎刈羽原発が漁業や観光などへ風評被害を与えたことを挙げ、函館での同様の可能性を指摘した。西尾市長も「遮へい物のない近距離(約18キロ)に建設され、津軽海峡で操業する漁業者もいる」と懸念した。 紺谷氏も、説明会の開催と入手した情報の積極的な公開を強く求めた。
大間原発建設は4月23日に経済産業省が電源開発に設置を許可し、2012年3月の運転開始を目指している。
このほか、佐古一夫氏(新生クラブ)、佐々木信夫氏(市民クラブ)、茂木修氏(公明党)が質問をした。
提供 - 函館新聞社
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