摩周丸でシンポ/保存の意義など探る
update 2008/6/15 12:53
函館市青函連絡船記念館摩周丸(若松町12)が15日にリニューアルオープンするのを記念したシンポジウム〜摩周丸ひかりふたたび〜「青函連絡船と北海道の産業観光」(NPO法人語りつぐ青函連絡船の会主催)が14日、同館で開かれた。54人が参加。全国産業観光推進協議会の須田寛副会長の基調講演やパネルディスカッションで、摩周丸の保存の意義や函館の観光に対する役割などを探った。
須田副会長は基調講演で、摩周丸は日本の産業を近代化させた近代化産業遺産という観光資源であり、道の玄関口である函館の観光の核を担う役割があるため、保存の意義があると説いた。
また、これからの観光は学習、体験型が主で、観光客のニーズに応えられるよう、市民は観光客の目線で街を見ることが大切であるとし、市にあるさまざまな観光資源の一つとして、摩周丸を見直してほしいと話した。
引き続き須田副会長のほか、音楽評論家の湯川れい子さん、西尾正範函館市長によるパネルディスカッションが行われた。湯川さんは「摩周丸の存続には函館市が元気になる必要がある。地域の人や観光客が訪れる魅力をどうつくるか、NPO、若者、女性からアイデアを募集しては」と話した。須田副会長は「連絡船の船員のチームワーク、コミュニティーが客を守った。この心や気持ちは文化であり、伝えてほしい」とし、西尾市長も「船という建物ばかりを残すのではなく、心を残していきたい。市民が集まる場所は観光客も集まるので、活用法を考えたい」と話した。
提供 - 函館新聞社
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