函館中華会館が4年ぶりに公開へ
update 2008/6/14 13:06
2005年から開館を休止していた函館市大町1の「函館中華会館」が、4年ぶりに一般公開されることが13日、分かった。中国・四川大地震の被災者を支援するためで、入館料の一部を義援金に充てることにした。期間は7月5日から8月16日までの約1カ月半。同館を管理する社団法人「函館中華会館」の陳上梅理事長は「多くの日本の皆さんに100年近く前の中国文化を見てもらい、被災地の復興支援に役立てたい」と話している。
同館は1982年から入館料と開館期間を設け、一般公開していたが、入場者の減少や建物の老朽化、日中関係が一時悪化したことなどを理由に05年から3年間、公開を休止していた。
四川大地震の直後から、函館華僑総会(陳上梅会長)が募金を検討し、6月の同会役員会で開館を決定。12日に開館案内の看板を同館前と中国人墓地(船見町)に立てた。同館には中国で最も強い神とされ、華僑の心の支えとして日本各地にもつくられた三国志の英雄「関羽」をまつる関帝壇がある。陳理事長は「海外にいるわたしたちも関羽に被災地の復興を祈り、気持ちを1つにして応援していく」としている。
同館は清朝末期の純中国の建築様式で知られ、建築当時の姿で現存する日本唯一の建物。1910(明治43)年、函館在住の華僑が出資し、中国から大工や彫刻師、漆工などの技術者を呼び寄せて建設した。くぎを1本も使わない純中国式れんが造りの平屋で、2001年に国の登録有形文化財に指定された。
82年から2004年まで毎年開館していたが、入館者は1990年前後の8万人をピークに減少し、近年は8000人にまで落ち込んでいた。来年の函館開港150周年を機に、一般公開の再開を望む声も出そうだが、現時点では未定という。
期間中は正午から午後4時半まで。無休。入場料は大人600円、高校生300円、小中学生200円。
提供 - 函館新聞社
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