函館に「追分三味線と悦絃会(えつげんかい)」が発足
update 2008/6/8 15:15
江差追分三味線の指導と普及を目指す「追分三味線と悦絃会(えつげんかい)」(大熊浩会長)が、このほど函館市内で発足した。追分三味線を指導する内村悦子さん(59)=同市東山2=は、道文化財保護功労者で伝説的な名手として知られる故・近江タキさん(1909―96年)最後のまな弟子。内村さんは「近江先生の教えを若い世代にしっかりと継承していきたい」と意欲を見せている。
内村さんは、江差追分函館声徳会支部の支部長である夫の内村徳蔵さん(59)の影響で結婚後に江差追分をうたい始めた。活動を続ける中で、伴奏として重要な役割である追分三味線の演奏者が年々減少していることを知ると、1994年から江差に住む近江さんの下に通い始め、近江さんが亡くなる直前まで3年間にわたり指導を受けた。近江さんの没後には生前愛用していた三味線を遺族から譲り受けており、師匠の形見として現在も大切に所有している。
内村さんはこれまでも、函館声徳会支部の中で三味線の指導を行っており、現在は小学生から一般まで9人の生徒を持っているが、活動の幅をさらに広げたいとの思いから、「悦絃会」を結成し新たな活動を開始することとなった。
「悦絃会」では、これまで以上に追分三味線の技術向上を目指しながら、函館声徳会支部と協力して年1回の温習会やボランティア活動などの幅広い活動を展開していく。内村さんは「唄の伴奏として裏に隠れがちな追分三味線の素晴らしさを、次の世代にしっかりと伝えていくことが近江さんへの恩返しと考えている。興味のある人はぜひ会の活動を見に来てほしい」と呼びかけている。
同会についての問い合わせは内村さんTEL0138・54・6331。
提供 - 函館新聞社
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