支庁再編 高橋知事が条例提案を表明
update 2008/6/7 13:29
【札幌】高橋はるみ知事は6日、道庁で記者会見を開き、現行の14支庁を9総合振興局に再編する支庁設置条例改正案を10日開会の第2回定例道議会に提案する方針を明らかにした。支庁再編をめぐっては、支庁廃止対象の江差町など4市町が猛反発しているほか、道町村会など地方4団体の反対により、道議会最大会派の自民党・道民会議は、条例提案を容認したが、賛否をめぐる会派の意見集約ができない異例の事態に陥っている。条例案の採決は会期末の27日に行われる見通しだが、会期内での条例成立を目指す道と、支庁再編阻止を掲げる地方のし烈な攻防も予想される。
高橋知事は会見で「改革に踏み出さなければ道財政が立ち行かなくなる」と強調。支庁廃止地域について「懸念は理解している。地域の政策課題に対して柔軟な支援を講じたい」と述べ、支庁廃止後から複数の年度にわたり、地域の産業振興などに向けた、数億円規模の財政支援を行う考えを示した。
この中で、桧山管内については「新幹線開業を見据えた広域観光の推進やインフラ整備、漁業や水産加工など地域に密着した産業振興に取り組むことが道南全体のレベルアップにつながる」とした。
再編案に対して、道市長会、道市議会議長会、道町村会、道町村議会議長会の地方4団体が、支庁再編に反対姿勢を示しているほか、知事与党の自民党・道民会議の一部でも反対論が根強いことについては「4団体とはできる限り早く直接話したい。ご満足いただける振興策を示したい」と述べた。
一方、道市長会など地方4団体は同日、「道民をはじめわれわれの理解が十分に得られていないにもかかわらず条例案の提出を表明したことは極めて遺憾」とする4会長連名の緊急声明を発表。条例案を審議する道議会に対しても「道民をはじめ4団体の声にあらためて思いをいたし、審議されるよう強く望む」とした。道町村会長の寺島光一郎乙部町長は「全道180市町村だけでなく、多くの産業・経済団体からも反対の声が上がる中、条例提案を強行することは理解に苦しむ。全道14支庁管内の町村会とも協議して必要な対応を取る」としている。支庁再編をめぐっては江差町など4市町の住民が9日、道庁周辺で大規模な抗議行動を計画している。
提供 - 函館新聞社
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