◎故・益田喜頓さん原作「案山子語」来年8,9月再演

update 2008/6/6 13:27

 函館生まれの喜劇俳優、故・益田喜頓さん(享年84)の生誕100周年を記念し、益田さん原作の市民ミュージカル「案山子(かかし)物語」が来年8、9月、函館と東京浅草(台東区)で再演されることになった。5日に函館市民会館で開かれた市や文化団体などでつくる実行委(委員長・金山正智市文化・スポーツ振興財団理事長)の総会で決まった。今月中にも出演者を募集し、7月からレッスンを始めたい考えだ。 

 益田さんは1909年生まれで、来年が生誕100周年に当たる。再演の場所は函館のほか、益田さんが俳優時代に長く住んでいた浅草を選んだ。浅草公演では台東区のダンス団体に所属する児童、生徒にも出演を呼び掛ける。函館公演は8月23日、市民会館大ホールで、浅草公演は9月21日、東京台東区の浅草公会堂で開く。両公演とも2回上演で、配役は来年1月のオーディションで決定する方針。

 「案山子物語」は益田さんが市民ミュージカルを函館で開こうと書き下ろした作品で、94年3月、市民による「函館ミュージカル劇場」が初演。益田さんも劇に出演する予定だったが、公演3カ月前に病死したため、実現できなかった。同年10月にも道文化振興条例制定記念の招待公演として、札幌JRシアターで上演し、高い評価を受けた。益田さんの13回忌に当たる2005年11月には、市民文化祭の舞台部門として公演している。

 案山子物語は「じっちゃんかかし」と孫娘の「ペコ」が台風に乗って世界中を巡り、そこで出会った人たちと交流を深める物語で、「愛と平和」がテーマになっている。

 実行委ではこのほか、来年9月5、6の両日、市民会館で益田さんが出演した映画上映会、同月5―13日には益田さんの遺品を公開する「喜頓メモリアル・アラカルト展示会(仮称)」を開催。11月には益田さんを偲(しの)ぶ会を開くことも決めた。

提供 - 函館新聞社



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