「金額は公開すべき」 公文書公開審査会が答申…ドッククレーン売却の公募

update 2008/6/5 09:52

 2006年に持ち上がった旧函館ドック跡地の大型クレーン撤去に関する公文書の公開で、函館市土地開発公社が応募のあった3社の提案金額など一部を非公開とした決定に対する異議申し立てがあり、市公文書公開審査会(山崎英二会長)は4日、同公社の工藤寿樹理事長(副市長)に、提案した3社の名前と結び付かない形で提案金額を公開すべきとする答申をした。

 公文書公開請求に対し、同公社は関連する複数の公文書を公開し、公社の理事会議録では応募のあった業者名を明らかにしている。しかし、公募に対する提案書などの公文書では業者名や提案金額は伏せている。

 この決定に対し、公開請求をした市内の市民団体が昨年12月、同公社に異議申し立てをした。同審査会の意見陳述で、同団体は「クレーンは市民の財産であり、撤去方法は一大関心事。応募した会社はどこか、どういう理由から選定されたかを知ることは当然の権利」などと主張した。

 これに対し同公社は、選考に漏れた業者名などを明かせば業者の不利益となり、選定された業者も公社と本契約に至らなかったことから、同様に企業の社会的地位に影響が出ることが考えられる、などと主張した。

 同審査会は「買い受け価格や撤去費用を公開しても、それを提案した法人と結び付くことはない」とし、金額は公開すべきとした。

提供 - 函館新聞社



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