ガソリン170円台突入、石油離れに業界危機感
update 2008/6/3 14:18
函館市内・近郊にある多くのガソリンスタンドは、2日午前中に相次いで値上げに踏み切った。フルサービス式で1リットル当たり172円台、セルフサービス式では169円台が主流。前日の駆け込み給油で、この日は給油する人も少なく、スタンドは閑散としていた。
市内でスタンド10店を展開する燃料販売店は13円引き上げ、フルサービス式が1g当たり174円、セルフサービス式は同169円に。「本当は1日から値上げしたかったが、日曜日しか車に乗らない客の需要に応えて遅らせた」と話す。
4月から6月にかけ、暫定税率の失効と復活、追い討ちをかけるように原油価格の高騰と、消費者も小売業界も振り回されている。市内の別の販売店は「元売りが値段を上げるからどうしようもない。もうけようと値段をごまかしているわけではないのだが…」と嘆く。
渡島・桧山管内の石油小売業113社が加盟する函館地方石油業協同組合(和田善助理事長)によると、1リットル当たり170円を突破したのは1970年代のオイルショック以来。消費者の買い控えも顕著で、暫定税率が復活した5月は全体で2割ぐらい売り上げが落ち、業界への影響も大きい。昨年度は同組合に加盟する4社が廃業、スタンド8カ所が閉鎖され、業界の淘汰(とうた)が進んでいる。
和田理事長は「今のところ原油価格が下がる要素も見当たらなく、7月以降の価格上昇も否めない。消費者の節約意識が高まり、灯油や重油も含め石油離れに危機感を感じる」と懸念している。
提供 - 函館新聞社
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