北斗市、七飯町で田植え体験

update 2008/6/1 12:56

 【北斗、七飯】季節外れの寒さに見舞われる中、北斗市と七飯町の2カ所で、地元住民を対象にした田植え体験が行われた。防寒着に身を包んだ参加者は、素足で田んぼに入り、冷たい水と吹きすさぶ風に体を震わせながらも、秋の収穫に思いを巡らせて懸命に作業にあたった。

 北斗市東前の山本隆治さん(55)の水田では、連合北海道渡島地域協議会・函館地区連合会(ともに渡部正一郎会長)の関係団体「食・みどり・水を守る労農市民会議」(荒木敏安議長)の呼び掛けで、親子連れら約45人が参加。アジアやアフリカへの救援米として役立ててもらおうと、毎年行っている。

 渡部会長は「飽食の日本とは対照的に、飢餓で苦しむ諸外国の人々を思いやりながら、田植えに臨んでほしい」とあいさつ。作付けしたのは「ななつぼし」で、参加者は長さ10センチほどに育った苗を3、4本ずつ手に取り、丁寧に植え付けていった。

 また、七飯町仁山のついき農園(築城正行代表)では、移住促進事業などに取り組む「北海道コンシェルジュ」(寺西隆経社長)が、体験プログラムとして初めて企画。広さ13アールの1区画を16人で手分けして取り組んだ。

 参加者1人が受け持ったのは、長さ70メートルに及ぶ水田の3列分で、発芽から35日ほど成長させた「ふっくりんこ」の苗を約30センチ間隔で植えた。2時間あまりに及んだ作業後には、同農園で収穫した有機野菜の大豆カレーやサラダ、スープなどが振る舞われた。輪島法子さん(公立はこだて未来大3年)は「寒かったけど、なかなかできないことなので、いい体験になった」と話していた。

 収穫期は、9月下旬から10月上旬を見込んでいる。

提供 - 函館新聞社



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