函館市観光入り込み客、3年連続500万人割れ
update 2008/5/31 13:37
函館市は30日、2007年度の観光入り込み客数(推計値)を発表した。総数は前年度比約4万7000人(1・0%)減の約481万8000人で、2年ぶりに減少に転じた。481万人台は、1993年度とほぼ同じ水準で、3年連続の500万人台割れとなった。下期(10月―3月)は、前年度同期比約3万8000人(2・5%)増の159万8000人と回復基調にあったが、入り込み数全体の約3分の2を占める上期(4月―9月)に約8万5000人減少したことが響いた。
上期は、4―8月の5カ月間、前年度割れが続き、特に5月は同9・3%、5万5600人減の54万4500人。下期は、クリスマスファンタジー開催期間の12月が同6・0%増の25万9100人で、2月以外は前年度より増加した。昨年9月に東日本フェリーが新型高速船「ナッチャンRera(レラ)」を就航し、道外客の入り込みを押し上げている。
交通機関別では、フェリー利用者は同8・5%増の24万7600人で好調。航空機は、国際線では、ソウル便の利用が増加した一方、台湾からのチャーター便が減少。国内線は使用機材の縮小により伸び悩みが続き、同5・2%減の67万8700人だった。バスが減少し、乗用車利用者が増えていることから、個人客が増加していることがうかがえる。
国内全体の観光需要が伸び悩んでいることから、大台の500万人回復は厳しい状況にある。市観光コンベンション部は、道内では引き続き人気の高い旭川市の旭山動物園やサミット会場に決定した洞爺湖など、地域間競争が激化していることを挙げ「従来、観光地ではライバルではなかった都市も増えてきている」とする。今後の課題に、湯の川オンパクに代表される体験型観光や、東北新幹線新青森駅開業が11年に迫っていることから、青函圏を含めた広域観光の充実などを挙げる。
また、今年7月の洞爺湖サミットや8月の北京オリンピックなどにより、観光の落ち込みが懸念される。同部は「サミットは函館を世界に知ってもらう機会としてとらえ、メリットを生かしたい」としている。
提供 - 函館新聞社
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