6月1日から後部座席のシートベルト着用義務化

update 2008/5/30 19:55

 道交法の改正に伴い、6月1日から公共交通機関を含めたすべての車両で、後部座席のシートベルト着用が義務づけられる。函館市内でもタクシーやバス業界などが施行に対応するための準備を整え、市内の車用品販売店では関連商品が並び、商戦も活発化している。道警は「高速道、一般道を問わず、運転者は後部座席に座る家族や友人にシートベルトを着用させ、命を守るのが義務となった。同乗者も自分の命は自分で守る意識を持ってほしい」と呼び掛けている。

 車内全席のシートベルト着用の義務化は当面の間、一般道で違反した場合の罰則はないが、高速道路では運転者に対し1点の減点となる。妊婦など義務化の対象外となるケースもある。

 渡島、桧山管内42社のタクシー会社が加盟する函館地区ハイヤー協会(鍵谷良一会長)では、先に開かれた総会で利用客への呼び掛けなどで法令順守を徹底することを確認。全車両に「全国乗用自動車連合会」(本部・東京)が作成したステッカーを張り周知を図る。義務化については「お客さまの安全確保のためには必要」としながらも、一方で「利用客とのトラブルが心配。定着には時間が掛かるのでは」との声も。

 「高速はこだて号」など道内の都市間バスや定期観光バスを運行する北都交通(本社・北広島市)函館支店はすでに始発時、ベルトの着用を利用客に呼び掛けている。着用をめぐる大きなトラブルはなく、「違和感なく移行準備を進めることができた」とする。

 市内の車用品販売店では関連用品の売れ行きが好調。5月上旬から特設売り場を設けたスーパーオートバックス函館(昭和3)では、ベルト着用時の締め付け感を緩和する専用パットや、6、7歳児向けの座面を上げるシートが売れ筋で、齋藤広光ユニットマネジャー(33)は「昨年5月と比べ、売れ行きは倍増している」と話す。

 後部座席のシートベルト未着用の場合、交通事故の致死率は着用時の4倍で、車外放出の危険性も2倍、前席者にぶつかり、前席者が頭部に重傷を負う確率は50倍に跳ね上がるとされている。 10年ほど前に車同士の衝突事故に巻き込まれたという北斗市内の30代の女性は「事故当時、助手席に乗っていたが、シートベルトを着用していたおかげで大事には至らなかった。安全面から見て義務化してもいいのでは」と話す。

 日本自動車連盟(JAF)と警視庁が昨年10月に行った調査では、道内における一般道の後部同乗者のシートベルト着用率は8・3%(全国平均8・8%)、高速道でも12・9%(同13・5%)と低くなっている。

提供 - 函館新聞社



前のページにもどる   ニュースをもっと読む



ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。

ページ先頭へ

e-HAKODATE .com
e-HAKODATEは、函館市道南の地域情報や函館地図、旅行観光情報、検索エンジンなど、函館道南のための地域ポータルサイトです