住民がつくる憩いのPG場人気…木古内泉沢自治会が整備
update 2008/5/29 13:48
【木古内】木古内町泉沢自治会(久保義則会長、200世帯)は長年、泉沢地区のJR泉沢駅隣にある「泉沢ファミリー公園」のパークゴルフ(PG)場を管理し、会員が毎月1回、草取りなどを行って地域住民の「憩いの場」を維持している。芝生の生育も会員たちが地道に取り組み、鮮やかな“緑のコース”に仕上げている。利用はいつでも誰でも無料で、公園入り口の小屋に備え付けの利用簿に名前を書き込むだけ。久保会長(76)は「会員が労を惜しまずに整備、管理に力を注いでくれる。いまでは泉沢地区の重要な交流拠点になっている」と話している。
同公園は旧国鉄官舎跡地で、敷地は現在、町が所有している。1997年ごろに同自治会員から敷地の有効活用を望む声が町に寄せられ、特にPG場を伴う公園化の要望が強かったことから、99年から本格的に整備を始め2001年5月にオープンした。8年目を迎えた緑豊かな公園には、週末を中心に町内外から家族連れが訪れている。
PG場の敷地は約2300平方メートル。当初はコンクリートや小石だらけだったが、町の支援を受けながら会員たちが草取りや草花が育つ土壌づくりに精を出してきた。中でも同自治会環境部長の吉田進さん(70)は整地作業の中心的存在で、ほぼ毎日公園に足を運んでいる。「何もかも手探りから始まった」と振り返る。
芝生の生育は、出稼ぎで芝生関係の仕事に携わったことのある住民からアドバイスを受けたり、専門書を読んで研究を重ねた。経費削減のため、出来上がりの苗を移植するのではなく、土と種を混ぜてまく「吹き付け」と呼ばれる手法を取った。会員は「よくここまで育った」と声をそろえる。
吉田さんは「年々芝生が根付くとともに、地域住民のコミュニケーションも深まってきた気がする」とし、「1周180メートル、5ホールと平凡なコース設定だが、気兼ねなくプレーできる楽しみがある。スコアも気にすることない。これが最高」と笑顔を見せる。
コース沿いには会員が持ち寄ったオンコやサクラなどの樹木が並ぶ。土日曜、祝日には同自治会が所有するクラブとボール(10セット)を無料で貸し出している。住民の温かい思いに包まれたコースは、これからも人気を集めそうだ。
提供 - 函館新聞社
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