恵山、南茅部病院 来月からの1病棟化断念

update 2008/5/29 13:47

 函館市議会の民生常任委員会(佐古一夫委員長)が28日開かれ、2月に阿部善一議長に提出された「地域医療の確保のため函館恵山病院の一般病床の存続を求める陳情」を審査した。同病院と南茅部病院の経営改善策として検討されていた「1病棟化」について、市病院局の藤森和男管理部長は住民の理解が得られていないとして、6月からの実施は見送る考えを示した。陳情は継続審査となった。

 両病院をそれぞれ2病棟から1病棟にする案をめぐっては、同局が4月からの実施を目指し、2、3月に計4回の住民説明会を開いたが、住民の合意を得られず、さらに6月からの実施を目指して町内会ごとの説明会で理解を求めていた。

 審査の質疑で藤森管理部長は、原案通りに1病棟化することに変わりがないことを強調した上で、「地域の理解を得てできるだけ早期にやりたい」と述べた。委員からは「おおむね理解の得られた南茅部病院から先行することはできなかったのか」との指摘もあったが、藤森管理部長は「局内もその件について検討したが、両病院一緒に1病棟化に移行したい」とした。

 今年度中に策定が義務付けられている「公立病院改革プラン」との関係については、井上芳郎病院局長が「1病棟化の実施は、プランで強くうたわれている経営の効率化に含まれる」との認識を示した。

 1病棟化案は恵山病院が療養病床40床、一般病床26床から、療養病床60床のみに移行、南茅部病院が療養病床22床を休止し、急性期患者を受け入れる一般病床のみ37病床としている。

提供 - 函館新聞社



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