市教委が卒業生から授業料を誤徴収

update 2008/5/27 14:36

 函館市教委は26日、市立函館、恵山両高校の卒業生計415人から5月分の授業料などとして総額約700万円を誤って徴収したことを明らかにした。昨年5月分の引き落としデータを金融機関へ提出したため、口座から引き落とされたのが原因で、市教委は事務的なミスを認めている。記者会見で市教委の須田正晴生涯学習部長は「市民、関係者に深くお詫びします。今回の事実を真しに受け止め再発防止に努めたい」と陳謝した。

 1人当たりの誤徴収額は授業料9300円と、PTA会費、生徒会費など諸会費8700円(恵山高は8500円)の計1万8000円。いずれも今年3月に卒業した市立函館高の398人と恵山高の17人から徴収した。

 市教委では、生徒の授業料などは毎月、保護者名義の金融機関の口座から引き落とす形で徴収している。引き落としのためのデータ処理については、市内の情報処理会社に委託していて、今回は同社が誤って昨年5月のデータに基づき処理し、市教委も十分なチェックをしなかったことが、誤徴収を引き起こす原因になったという。

 このため、今年入学した市立函館高の1年生からは授業料などが未徴収となっている。4月分の授業料については適正な徴収が行われている。

 同日、卒業生の保護者数人から問い合わせがあり、市教委で調査した結果、誤徴収していたことが分った。市教委は対象者全員に事情説明と謝罪の電話連絡を行うとともに、返還の手続きを急いでいる。須田部長は「チェック体制の整備、市教委、委託会社の連携を強化していく」と述べるとともに、事務を担当した職員、幹部の処分も検討する考えを示した。

提供 - 函館新聞社



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