函館市栄誉賞に廣瀬さん…地元出身・作曲家
update 2008/5/24 11:35
函館市の西尾正範市長は23日、函館出身の作曲家、廣瀬量平さん(77)=京都市在住=に「函館市栄誉賞」を贈呈すると発表した。同賞の贈呈は2001年1月の二上達也さん(プロ棋士)以来7年ぶりで、今回で7人・組目となった。廣瀬さんは「大変うれしく思う。あらためて函館の人々に感謝しています」と受賞を喜んでいる。
廣瀬さんは1930年、函館で生まれた。北大卒業後の53年に上京、55年に東京芸大に入学、作曲科を専攻。61年の同専攻科修了同時に作曲活動を始めた。
発表した作品はオーケストラや合唱曲、邦楽などと多岐にわたり、函館をテーマにした「はこだて賛歌」や混声合唱組曲「海鳥の詩」など数々の名曲を発表。77年には、「尺八とオーケストラのための協奏曲」で、作曲家に与えられる国内最高峰の「尾高賞」に輝いた。
函館市内では97年から2001年まで「フルート・クリニック」を開講し、フルート奏者の育成、地域文化の活性化に努めた。97年には紫綬褒章、今年4月には旭日小綬章を受章した。
市役所内で開かれた選考委員会で選ばれ、西尾市長が決定した。贈呈理由について、西尾市長は「廣瀬さんとかかわりの深い市文化・スポーツ振興財団が設立20周年、母校の函館柏野小学校が創立80周年を迎え、一つの節目に当たる。これまでの功績と今回の叙勲の栄誉をたたえた」と述べた。
廣瀬さんは「私の音楽の根は函館の風土とつながっていると思う。これからも今の時代にふさわしい作品を作曲し、世界に広がっていければ」とコメントを発表した。
同賞は1990年創設。さまざまな活動で顕著な業績を残した市民や市にゆかりのある個人、団体を対象に贈呈。これまでは二上さんのほか、益田喜頓さん(喜劇俳優)と山口圭司さん(プロボクサー)、辻仁成さん(作家)、北島三郎さん(歌手)、GLAY(ロックバンド)が受賞した。
提供 - 函館新聞社
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