水族館建設は凍結…市長選で井上氏が公約

update 2007/3/23 13:03

 4月15日告示、同22日投開票の函館市長選に立候補を表明している現職の井上博司氏(70)は22日、市内のホテルで公約を発表した。老朽化が進んでいる市民体育館の移転整備と市民会館の改築、乳幼児医療助成の小学校6年生までの拡大などを打ち出した。海の生態科学館(水族館)の建設は盛り込まなかった。

 一時凍結中の水族館整備は、財政再建後に市民の理解を得た上で進める考えだった。井上氏は、行財政改革による収支均衡が図られる年が2009年度の予定で、仮に当選しても任期が残り1年となることから、「あらためて市民に問うのはいかがなものか。4年間は凍結のままでいきたい。市民体育館の移転整備など新たなハード事業のニーズもある」と述べた。

 市民体育館の移転整備は概算で約60億円を見込み、コンベンション(会議や大会)機能を持たせる。次の任期で実施設計まで進める考え。また、体育館移転後に湯川町1の市民会館を建て替える計画で、事業費は概算で80―100億円。次の任期中に基本構想をまとめる。ともに市の負担が約3分の1で済む合併特例債の活用を目指す。

 このほか、国宝に指定された中空土偶を核とした縄文文化交流センターを南茅部地域に整備し、広域観光にも結びつける。奨学資金を大幅に拡充し、安心して子供を産み、育てられる環境づくりを進める。

 大型ハード事業の財源確保について井上氏は「事業費は毎年100億円程度を計上しており、健全財政を実現すれば間違いなく可能と考える」と答えた。

 施策の大綱として「市民生活の安定向上」「将来にわたって揺るぎない繁栄を続けるための基盤整備」の2点を掲げた。

提供 - 函館新聞社



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