「道南脳卒中地域連携協議会」発足
update 2008/5/23 12:14
地域の脳卒中診療のネットワーク化を図るため、道南の脳神経外科医らがこのほど、「道南脳卒中地域連携協議会」(伊藤丈雄代表)を立ち上げた。同協議会は急性期病院から他の医療機関への転院、リハビリへの移行などを円滑にするため、患者の診療情報を医療機関が共有するシステム「地域連携パス」を導入する方針で、6月からの始動を目指し準備を進めている。脳卒中患者の早期回復が期待される取り組みとして注目を集めそうだ。
同協議会は、脳卒中の診療に携わる医師らでつくる道南脳神経懇話会(松崎隆幸会長)などが準備会を立ち上げ、発足に向けた協議などを進めてきた。南渡島地域リハビリテーション推進会議副会長を務める伊藤代表ら11人を役員に選任し、会則や運営方法などを決め、事務局を函館新都市病院(函館市石川町)内に設置した。渡島、檜山管内の約20医療機関が加入する意向を示している。
札幌市の手稲渓仁会病院が構築したシステムを採用し、治療内容や薬の処方歴、入退院時の状況などをパソコンに入力。患者の同意を得て転院先の医療機関に情報を伝達する。診断や治療の判断に差異が生じないよう、情報の記載は統一した書式を使う。
診療報酬改定で今年度から地域連携パスにも点数加算が認められるなど、医療の地域連携が推進されている状況を受け、本格的な導入を決めた。同協議会は「入院から退院、リハビリまで時間差のない医療が可能となり、患者の早期回復につながる」と、連携によるメリットを強調する。
今後は医療機関の加入を増やし、ネットワークの拡大を進めていくほか、患者のかかりつけ医や介護施設などとの連携も模索していく。
26日には函館市内で道南の医療機関を対象とした地域連携パスの説明会を開き、協議会の加入も呼び掛けていく。
提供 - 函館新聞社
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