2次救急病院、来月から受け入れ制限拡大

update 2008/5/22 14:51

 函館市を中心とする南渡島医療圏(2市7町)の2次救急病院が、夜間のウオークイン(重症以外の患者)受け入れ制限を3時間前倒しし、午後5時からとする6月1日まで、あと10日に迫った。これに伴い、1次医療機関の函館市夜間急病センター(白鳥町)は開業時間を30分早めて午後7時半からの対応となる。この受け入れ制限の開始を目前に控え、市立函館保健所はホームページ(HP)などを通じて、夜間診療を実施する医療機関の情報を市民に発信する準備を進めている。

 同圏の2次救急病院は市立函館病院、函館中央病院など函館市内の9病院。医療現場では、患者の増加と医師不足によって勤務医の加重労働が問題化となっており、夜間救命救急の当番体制の維持も厳しい状況だ。

 こうした事態を打開しようと、函館市医師会などが協議し、2次救急病院の夜間のウオークイン受け入れを制限することを決定。4月から夜間急病センターの開業時間帯と同じ午後8時―午前零時、6月からはさらに3時間前倒しし、午後5時―午前零時は原則受け入れないことにした。

 このため、午後5時から同センターが開業する午後7時半までの2時間半の「空白の時間帯」に治療を必要とする患者が困らないように、市立函館保健所は同医師会と協力しながら夜間診療を行う医療機関の情報を集め、市のHPにリンクした同保健所のHPで紹介する。6月のスタートに合わせて情報を公開したい考え。さらに、チラシを作成して市内全戸に配布する。

 4月からのウオークイン受け入れの制限で、診療時間外に2次救急病院に来院するケースは減少しており、市立函館病院では救急搬送、ウオークインを含めた救急患者の数が昨年4月の1738人から、今年は760人に半減した。

 夜間急病センターの4月の1日平均患者数は2006年が31人、07年が39人に対し、今年は42人と利用が増えており、同保健所は「制限した効果の表れと受け止める。1次、2次病院の適正な利用をさらに啓発していきたい」としている。

提供 - 函館新聞社



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