「承認必要」の通達全廃…イカゴロ問題で道
update 2008/5/22 14:50
【乙部】道は21日までに、乙部町豊かな浜づくり協議会(会長・寺島光一郎町長)によるイカゴロ(イカ内臓)の海中還元試験をめぐり、試験には道の承認が必要とする1992年の通達が国の法解釈に反するとして、この通達を全廃した。新たに行政指導の範囲内で事前協議を行い、試験実施を容認するとした要綱を制定した。
漁業目的で行う海中還元試験は、環境省が2005年1月、海洋汚染防止法による規制が適用されないとの判断を示しており、この解釈を逸脱した道の通達が3年ぶりに解消された。
山本邦彦副知事と武内良雄水産林務部長が20日、萬木英雄副町長を訪ね、通達が国の法解釈に反することを認め、通達に基づき3月31日に試験の中止を求めた檜山支庁の文書を撤回、道の対応に非があったとして全面的に謝罪した。試験が「違法」とした佐藤俊夫副知事の発言も不適切と認めた。
水産林務・環境生活両部が19日付で制定した要綱は、イカゴロなどを活用した試験について、実施主体が(1)漁協(2)市町村(3)地元関係者の協議会―である場合に限り、支庁との事前協議で試験実施を容認するほか、方法に問題があれば行政指導の範囲内で計画変更を要請するとした。
また、檜山沿岸で行うイカゴロの海中還元試験に限り、2006年から上ノ国町で実施した試験の結果、油膜拡散や水質汚濁などの悪影響が認められず、試験海域に魚が集まるなどの効果も確認されているため、支庁との事前協議を省略。届け出制による試験を認める独自の基準も設けた。
提供 - 函館新聞社
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