函館市商業地 7年ぶり一部上昇…公示地価

update 2007/3/23 13:03

 国土交通省は22日、1月1日現在の公示地価を発表した。渡島管内の1平方メートルメートル当たりの平均地価は5万3100円と、16年連続で下落したものの、下落率は前年比2・6%と1・0ポイント縮小。中でも函館市内の商業地では、本町や大門地区などの4地点で上昇した。同市内での商業地の地価上昇は7年ぶり。また商業地、住宅地を含めて横ばいの地点が多く、下げ止まり傾向が見られる。桧山管内の平均価格は2万7500円と、7年連続で下がった。下落率は前年比0・7ポイント減の3・9%だった。

 ■渡島の住宅地

 渡島管内の平均価格は4万2300円で。8年連続で下落。下落率は前年より0・3ポイント縮小して3・5%だった。

 函館市の平均価格は5万6000円。9年連続で下がり、下落率は3・6%。中心市街地で、利便性が高い地域では下落幅が横ばいもしくは縮小傾向だが、郊外や環境が劣る地域では下落率が高い。

 函館市周辺地域では、七飯町が低額な分譲地供給の影響で下落率5・2%と高かった。北斗市は利便性の高い旧上磯町地域の同1・4%に対し、旧大野町地域は同4・4%と内部格差が広がっている。

 ■渡島の商業地

 渡島管内の平均価格は8万2300円。15年連続のマイナスながら、下落率1・0%と、昨年の同3・1%から大幅に縮小。道新幹着工により域外企業などのホテル需要が高まった影響から、JR函館駅前と本町の地価が上昇。また長期的な地価下落により、商業地の地価が背後の住宅地に接近していることも下落幅縮小につながっているとみられる。

 ■桧山の住宅地、商業地

 住宅地の平均価格は2万3200円。5年連続で下がった。下落率は3・0%。地価1位は江差町上野町35―5。前年比3・5%減で3万8800円。商業地の平均価格は3万6200円。7年連続で下がった。下落率は5・6%。地価1位は江差町新地町50―1内。前年比9・9%減で5万9000円。

 1次産業を取り巻く経済環境の悪化や断続的な人口減少により、経済基盤が弱体化していることが、下落率拡大につながっていると考えられる。



 公示地価 地価公示法に基づき国交省の土地鑑定委員会が毎年1回、標準値の1平方メートル当たりの価格を鑑定評価し公表する。2007年の標準値は全国で3万地点、道内は1557地点、渡島管内は102地点、桧山管内は9地点

提供 - 函館新聞社



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