イカゴロ海中還元 再開…乙部

update 2008/5/13 14:21

 【乙部】乙部町豊かな浜づくり協議会(会長・寺島光一郎町長)は12日、道の中止要求で4月から中断していたイカゴロ(イカ内臓)の海中還元試験を再開した。規制の権限がある江差海上保安署に試験実施を事前に届け出て了承を得た。道からは12日になっても町に通達改正などの連絡がないため、道側の正式な通知を待たずに再開に踏み切った。

 寺島町長は「道は2005年に試験実施に関する特区申請時から、国が試験を適法と認めたことを承知していたが、3年間も違法な規制を続けてきた。道の圧力に屈せず、法律を守って整然と試験を実施している漁業者の努力と情熱に敬意を表したい」と話した。

 この日は漁船2隻が館浦沖約500メートルの日本海で、急速冷凍で鮮度を保ったイカゴロ100キロを10キロごと飛散防止用のネットで包み、鉄製カゴに納めて水深約8メートルの海底に沈めた。

 町内の漁業者は本年度、試験のために水揚げ額の1%を自発的に拠出。イカゴロの冷凍加工や資材購入、作業に使う漁船の燃料などを負担している。松崎敏文乙部船団長は「環境に配慮し、徹底した管理下で試験を行っている。道が懸念している廃棄物の投棄ではないことは明らかだ」と語る。

 同協議会は10日に水中カメラで撮影したイカゴロ投入地点の写真も公開した。鉄製カゴの周辺では、磯焼けの影響で白く変色した岩石を覆い多量の海藻類が生い茂り、カレイやナマコなどが群がっていた。町は「試験を継続して効果やメカニズムを解明すべき」としている。

提供 - 函館新聞社



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