愛の言葉に観客ホロリ…「夫婦の手紙」全国コンクール公開発表会
update 2008/5/13 14:19
【松前】松前町松城の松前公園内の夫婦(めおと)桜前広場で11日、「『夫婦の手紙』全国コンクール公開発表会」(実行委主催)が行われた。接ぎ木でソメイヨシノと八重ザクラが肩を寄せ合うように咲く夫婦桜(樹齢75年)の近くで、コンクール入選作品7点を町内の高校生2人が読み上げた。感情を込めて夫婦ならではの愛情や絆(きずな)、苦労などを紹介。心の琴線に触れる内容に、目を閉じて聞き入る男性や涙をぬぐう女性の姿が見られた。
同コンクールは夫婦桜を全国にPRするとともに、手紙で夫婦の愛情を表現してもらおうと企画。全国から1066通の応募があり、4月に町民100人が審査した。
朗読は松前高校の船木歓喜君(2年)と阿部幸恵さん(3年)が担当。妻や夫への感謝の言葉が並ぶ約2分間の“ドラマ”は、感動的で濃密な時間を演出した。
最優秀作品に輝いた石川県金沢市の西森茂夫さん(84)の「亡き妻へ」を船木君がしっとりと読み上げると、感動はクライマックスに達した。5年前にガンで妻が亡くなる前に発した言葉「ここの桜はきれいね。今年は見られないかもしれない」の場面では会場も静まり返り、西森さんが天国の妻に寄せたメッセージ「ぼくの妻はきみだけ。天国にも桜は咲いてますか」の一節ではすすり泣きが漏れた。
疋田清美実行委員長(松前観光協会長)は「このような素晴らしい時間を過ごすことができてうれしい」と話し、優秀賞の主婦矢野静香さん(33)=札幌市=は「18歳まで松前に住んでいたので、感動と喜びもひとしお」と話していた。
応募作品の一部は本としてまとめられる予定で、実行委は「製本されれば、さらに多くの人に感動を与えられるはず」としている。
提供 - 函館新聞社
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