タケノコ採り 気を付けて…11日も男性が一時不明に
update 2008/5/12 13:43
【上ノ国】上ノ国町で11日午前、木無岳(647メートル)付近でタケノコ採りをしていた江差町の無職男性(72)が行方不明になったが、警察と消防が無事救出した。町内では10日にも遭難騒ぎがあったばかり。春先の気温上昇の影響で、山間部では例年より1カ月近くもタケノコの成長が早まっており、町や警察では注意を呼び掛けている。
江差署によると、男性は11日午前6時半ごろ知人の男性と2人で入山。同7時半ごろから行方が分からなくなった。同署と上ノ国消防署は、正午すぎから22人態勢で周辺を捜索。山林で笛を吹いたり大声で助けを求めている男性を発見した。町役場も職員約30人が捜索活動に備えて町役場で待機した。
上ノ国は道南有数のタケノコ産地だ。ことしは春先の気温上昇に伴い雪解けが早く、タケノコの成長も例年より1カ月近く早まっている。既に大勢の愛好家がタケノコを求めて入山している。
しかし、毎年のように遭難や行方不明騒ぎが頻発。町や関係機関は対策に頭を悩ませている。2006年6月には2週間で4人が行方不明になり、宮越の道有林に入山した町内の男性(当時77)は行方不明のまま。このほか、山中で体調不良を訴えた函館市の60代女性は、搬送先の病院で死亡した。
昨年6月にも、木無岳付近に妻と入山した町内の男性(当時66)が死亡。今月10日にもタケノコ採りで入山していた男性が一時行方不明になる騒ぎがあったばかりという。
遭難者はいずれも、天候不良、体の不調、装備や知識の不足などの無防備ぶりが目立つ。捜索に追われる町や同署は@天候の確認A体調の管理B家族に行き先を知らせるC目立つ服装での入山D携帯電話や非常食の携帯E笛、ラジオ、懐中電灯の携行―など、細心の注意を払うよう求めている。
一方、湯ノ岱国有林で檜山森林管理署が運営する「上の沢タケノコ園」は、昨年5月に国有林内で大規模な地滑りと土石流が発生。治山工事が続いているため昨年に続き開園を見送る方針という。
提供 - 函館新聞社
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