イカゴロ海中還元再開、波高くあすに延期

update 2008/5/11 13:59

 【乙部】乙部町豊かな浜づくり協議会(会長・寺島光一郎町長)は10日、道から中止を求められたため4月から休止していたイカゴロ(イカ内臓)の海中還元試験の再開を決めた。

 10日には、館浦沖約500メートルの水深約8bの海底に置いた、鉄製のカゴにネットで包んで飛散を防止した冷凍イカゴロ100メートルを入れる予定だったが、波が高く作業が困難となり12日に延期した。

 試験を行う町内の漁業者と町は、関係省庁や弁護士と協議。道の規制は国の法解釈を逸脱しているほか、道には試験を許認可する権限そのものがないとして「独自の法解釈で試験の許認可などを定めた道通達そのものが違法」と判断。道からの正式通知を待たずに再開に踏み切る方針を決めた。

 同協議会は昨年度、同町沖の3カ所でイカゴロの海中還元試験を実施してきたが、本年度の事業計画では、6カ所程度に試験海域を拡大する方針。3月末までの試験では、これまで海藻がなかったカゴの周辺で、ホンダワラなどの藻場が形成されるなどの効果が確認されている。

 道はこれまで、許可制としていた試験実施について、道に規制の権限がないことを認め、今後は行政指導や届け出制による試験実施を容認する方針だが、こうした対応について地元に連絡がない状態。このため、漁業者による試験再開は、国は適法としているが、道の制度上に限り“違反状態”となる。

 寺島町長は「試験に許認可が必要とする道通達はまだ生きている。法的根拠のない通達こそ違法。一刻も早く改正して、漁業者による試験が円滑に実施できるよう対応すべき」としている。

提供 - 函館新聞社



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