江差沖揚げ音頭保存会が南が丘小にはんてん寄贈
update 2007/2/15 13:05
【江差】道指定無形民俗文化財の「江差沖揚げ音頭」の伝承に取り組む江差南が丘小(田中正邦校長、児童156人)に、地域住民でつくる江差沖揚げ音頭保存会(辻隆次会長)が新調したはんてんや手ぬぐいなど上演用の衣装30着が寄贈された。児童は真新しい衣装を手に、伝統芸能の伝承に決意を新たにしていた。
江差沖揚げ音頭は、江差に繁栄をもたらしたニシン漁から生まれた。船をこぎ、網を起こし、タモ網でニシンを船に揚げ、網に着いたカズノコを海に戻し、船が港に帰るまでの情景を勇壮な歌と踊りで伝えている。
保存会副会長の菊地勲さん、船頭役の田中幹夫さん、事務局長の岩井慎さんの3人が、13日に同校で行われた贈呈式に出席。はんてん、パッチ、手ぬぐいなどからなる真新しい衣装を贈った。青色のはんてんの襟には学校名が入り、背中には「大漁」という赤色の文字と波の模様を染め抜いた。
保存会は文化庁の「ふるさと文化再興事業」を活用して上演用の衣装を整備。伝承活動に取り組む同校にも新調した衣装を贈った。
菊地さんは「江差には地域に密着したたくさんの郷土芸能がある。皆さんも後継者の一人になって町を盛り上げてほしい」とあいさつ。児童会長の若山侑菜さん(6年)は「江差の伝統芸能を受け継いでいきます。はんてんを大切にします」と、お礼の言葉を述べた。
田中校長は「1958年の開校直後から、保存会の皆さんと学校の考えが一致して伝承活動を引き継いできた。これからも皆さんで受け継いでいってほしい」と、児童に呼び掛けた。
同校は、総合学習の一環として、校区内の五勝手地区を中心に伝わる、道指定無形民俗文化財の江差沖揚げ音頭、五勝手鹿子(しし)舞、町指定無形民俗文化財の江差鮫(さめ)踊りの伝承活動に取り組んでいる。江差沖揚げ音頭は、5年生を中心に保存会メンバーの指導を受けながら、毎年秋の学習発表会で勇壮な踊りを披露している。
提供 - 函館新聞社
ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。