超低床電車「らっくる」運行開始
update 2007/3/21 12:29
函館市電の新型車両「超低床電車9601号」の営業運行開始を記念して、市交通局は20日、駒場車庫前で記念式典を開いた。市民から公募した愛称は、同市本町の幼稚園教諭、鈴木恵子さん(31)が考案した「らっくる」号に決定。関係者が見守る中、井上博司市長や地元の保育園児らがテープカットやくす玉割りを行い、路面電車の新たな歴史を祝った。
提案した愛称が採用された鈴木さんは、乗り降りの利便性と、2連接式の車両からフタコブラクダをイメージし、「楽に迎えにくる」から「らっくる」と名付けた。北斗市内の幼稚園に勤務し、「選ばれるとは思いませんでした。長く愛されて、子どもたちにも親しみを持ってほしい。遠足で園児たちを乗せてあげたい」と笑顔を見せた。
式典で井上市長は「市電は観光資源としても地域経済に貢献してきた。すべての人が利用しやすい超低床電車は、福祉の発展にも貢献する。多くの市民に市電の良さを再認識してもらいたい」とあいさつ。福島恭二市議会議長、谷口利夫市社会福祉協議会会長が祝辞を述べた。
営業運行は同日午後零時45分にスタート。約50人が同車庫前に集まり、記念の「乗車証明書」を職員から受け取って車内へ。
初便に孫と乗車した佐藤邦子さん(66)は「スムーズな発進で乗り心地も良くて孫も喜んでいました」と話し、孫の啓太君(6)は「かっこよくて楽しかった。また乗りたい」と目を輝かせていた。
超低床電車は、函館市電では11年ぶりの新車両で、純国産メーカー製造では初の2連接式車両。全長は約13・3メートル、幅約2・3メートル、高さ約3・7メートル。車内の床を全面平らにしたほか、電停からの乗降口段差を極力解消した。最大定員は62人。車いす客の専用スペースを2台分設けた。購入価格は約2億370万円。
提供 - 函館新聞社
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