難病「シャルコマリーツース病」の横川さん、介助ボランティア募集

update 2008/5/2 10:09

 手足が不自由で、24時間介助がなければ生活できない進行性の難病「シャルコ・マリー・ツース病」を抱える函館市田家町の横川由紀さん(32)は、自分らしく生きようと頑張っている。障害者の自立支援と地域社会への理解を深めようと活動する市民団体「自立の風 かんばす」(2005年7月発足)の代表も務める横川さんは「自分らしく―、それは誰もが生まれたときから得ているもの。障害のある人が当たり前に生活できる社会を目指したい」と話している。

 横川さんは横浜市鶴見区出身。6歳のときに病気が発症し、7歳で神奈川県の施設に入所した。小学校高学年のころからひざに力が入らないといった症状が出始め、徐々に病気が進行し、今は車いすの生活となった。

 20歳のとき、施設を出て生き生きと暮らす障害者の姿を目の当たりにし、「わたしも普通の生活がしたい」と考え、自立ステーション「つばさ」(東京)で介助者を探したり、コミュニケーションについて学び、3カ月後には都内で自立生活を始めた。

 しかし、2年後には肺炎が原因で人工呼吸器を装着することに。その後は札幌での生活を経て、2005年5月から「旅行で訪れたとき、山や海などの自然に囲まれ、景色はもちろん、古い建物が立ち並ぶ異国情緒豊かな町並みに一目ぼれした」と、函館で暮らし始めた。

 「知人もいない中、一人になることだけは避けようと、とにかくデパートや学校、まちの中に車いすで出掛けた」と振り返る。現在は主婦や学生ら10人ほどが横川さんの介助に当たっている。当初から介助を務めている同市柏木町の松本百合さん(57)は「自分のペースになり過ぎず、横川さんの手足になったつもりで介助することが大切」と話す。

 「かんばす」の会員も発足当初の5人から35人にまで増えた。小冊子の通信「小石」の10冊目も完成。「冊子を通じてより多くの市民が障害者へ理解を示してほしい」と横川さんは願っている。

 冊子は「かんばす」事務所(市内宮前町19)のほか、市内、近郊の喫茶店や公共施設など約30カ所に置かれている。同事務所では、空いた時間を利用し、横川さんの着替えや外出、家事全般を介助してくれる女性も募集している。資料や介助についての問い合わせは同事務所TEL0138・86・7555。

提供 - 函館新聞社



前のページにもどる   ニュースをもっと読む



ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。

ページ先頭へ

e-HAKODATE .com
e-HAKODATEは、函館市道南の地域情報や函館地図、旅行観光情報、検索エンジンなど、函館道南のための地域ポータルサイトです