650人削減、効果額160億円…函館市新行革計画

update 2008/4/25 11:43

 函館市は24日、本年度から5カ年で取り組む行財政改革の新計画を発表した。5年間で650人の職員削減を計画し、約160億円の累積効果額を見込んでいる。記者会見した西尾正範市長は「削減で単に財政状況を良くするということではなく、市役所全体が活発に活動する組織となり、まちの元気をリードしていくための改革」と説明した。

 病院局を除き、昨年度3060人いた職員を、本年度から5年間で2410人まで減らす内容。本年度分は既に143人を削減済みで、職員数は2917人となっている。効果額160億円の内訳は、職員削減による人件費抑制が104億円、事務事業の見直しや経費節減で47億円、各種手数料の値上げや市税の収納率向上などで9億円。

 市民と行政が一緒に考え、ともに汗を流すという基本姿勢の下で、時代の変化に迅速に対応できる行政組織の構築や、持続可能な財政基盤の確立などを目指す。庁内分権の推進や職員の能力開発、部局横断的な行政課題への対応、病院事業の健全経営化などの目標を掲げた。

 「4人の仕事を3人で」を合言葉に、全庁一丸となって徹底した業務の効率化を目指す。西尾市長は「これまでの行革は仕事の外部委託などが多かったが、今後は仕事の作風自体を変える必要がある。会見や行事のための資料作りやあいさつ文も要らない。シンプルな仕事の進め方をするよう、職員も幹部も意識改革が必要」と述べた。

 地方交付税の削減や市税収入の伸び悩みを抱える市にとって、行革は財源を生み出す取り組みとして欠かせない。市は2000年度から07年度までの8年間で733人の職員を削減している。

 ただ、単純比較はできないが、人口が同程度の旭川市と比較して函館市の職員数は昨年度、普通会計ベースで300人以上多い。

提供 - 函館新聞社



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