北斗で花壇荒らし

update 2008/4/24 10:05

 【北斗】国道228号沿い、北斗市七重浜7の洞爺丸殉難者慰霊碑前にある花壇のパンジーが、何者かによって多数持ち去られていることが23日分かった。植栽した北斗市育苗研究会(中野喜久男会長、会員12人)と敷地を管理する市は「地域で大事にしている花。盗まれたという事実は残念」と心を傷めている。

 持ち去られたのは2つある花壇(650株)から計28株。同研究会の会員が昨年8月に種をまき、3月26日に植栽したもので、9年間続けている。

 4月22日に会員から中野会長(80)に「盗掘されているようだ」との連絡が入り、中野会長が市職員と現地を確認。遠目からは分かりづらいように7種類から満遍なく抜き取られ、角部分に被害が集中していた。

 1週間前に会員が水やりなどの手入れに訪れたときは異常は確認されていなかったことから、ここ数日に盗まれたとみられる。

 全国的にチューリップなどの花々が切り取られる事件が続く中で、関係者は「いたずらの余波が来たのでは」と心配する。警察への被害届けは出さない予定。

 中野会長は「被害だとは思いたくない。地域を美しい花で彩るという植栽活動を知らない人が、『きれいな花だ』と感じて自宅に持ち帰ったと思う」と冷静に対応する一方で、「地域住民に親しまれている愛らしい花なので、ひとりよがりな考えでこのような行動をしてほしくない」と注意を呼び掛けている。

提供 - 函館新聞社



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