知事が陳謝 試験支援へ…イカゴロ問題
update 2008/4/24 10:05
【札幌】桧山支庁が乙部町で実施しているイカゴロ(イカ内臓)の海中循環試験の中止を求めた問題で23日、漁業者代表と道庁内で会談した高橋はるみ知事は、同支庁の対応に問題があったとして謝罪。道として漁業者が行う試験を支援する方策を講じる考えを示した。
道側は高橋知事、山本邦彦副知事、前桧山支庁長の武内良雄水産林務部長が出席。同町からは、ひやま漁協副組合長の阿部一町議会議長、松崎敏文乙部船団長、田畑眞成豊浜船主船頭会長ら漁業者代表、町議会代表の大坂裕康副議長ら総勢17人が会談に臨んだ。
阿部氏は「道が試験を違法と判断して訴えるのならば受けて立つ。われわれは補助金や助成金などいらない。漁業者とともに海の改革を進めることが道本来の役目ではないか」と高橋知事に迫った。
同漁協の工藤智司代表監事は、乙部沖で進行する磯焼けやイカゴロの周辺で海藻が成長する写真を示して「成果が出始めた中で、試験は違法だから翌日から中止するよう突然指示された。でなければ摘発されると漁業者を犯罪者扱いした。浜の怒りは全く収まらない」と怒気を交えて訴えた。大坂氏も「浜が困窮している実態を知るべき。小さな町議会だが浜は自分たちが守るという姿勢を議員全員が持っている」と述べて、道に問題の早期解決を求めた。
高橋知事は「不安やご迷惑をお掛けした」と深々と頭を下げて謝罪。「本道は漁業立国。道として、漁業者が思い切って仕事ができるよう環境を整備する」と述べ、試験が支障なく実施できるよう必要な支援を行うと明言した。
山本副知事は、道がこれまで試験実施を規制する根拠としてきた、1992年の水産部長(当時)通達を18日付で全面改正したと説明。環境生活部所管だった試験の許認可に関する権限を現地の支庁長に移譲し、支庁段階で簡素な手続きで承認するなどの規制緩和策を講じたことを述べた。武内部長も「知事も日本海対策に腐心している。他地域でも試験を行うなら応援する」と述べて漁業者の理解を求めた。
道は寺島光一郎町長との会談で試験を「違法」と明言した佐藤俊夫副知事との面談を求めたが、漁業者側が拒否した。
提供 - 函館新聞社
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