予算執行留保は15億円…暫定税率失効で函館市
update 2008/4/19 13:49
ガソリン税などの暫定税率が失効した中、全国の自治体は国から交付金や補助金を受ける道路事業の予算執行を留保している。函館市の場合、本年度全体で約15億7000万円分の事業着手ができないでいる。一方、暫定税率を含む道路特定財源の歳入約11億9000万円分は道路の維持補修や除雪などの経費に充てており、市民生活に直結することから通常通り発注している。
最短の場合、衆院で29日と5月12日に関連法案を採決することで、暫定税率や道路特定財源の確保が想定されている。ただ、一度下がった税金を戻すことに対する国民の反発や特定財源の一般財源化の方針との矛盾などがある。対応次第で政局に発展することも想定され、関係者は行方を注視している。
市土木部によると、予算執行が留保されているのは道路の交付金事業と街路の補助事業。15億7000万円のうち、国からの交付分は8億1600万円といい、残りの市の負担分は一般財源で賄う。
これらの事業は用地の拡幅や買収など、幹線道路整備にかかる内容で、国は予算の担保がないため交付決定を出せない。仮に暫定税率が復活したとしても、4月分の歳入が不足するため、同部は「国が新たな財源措置をしなければ、市の事業に影響が出ることが考えられる」という。
一方、道路特定財源11億9000万円分は、予定通り発注している。道路の維持補修、清掃、除雪、ロードヒーティングなどに充て、道路パトロールや住民からの通報などで道路の損傷などがあれば適宜、発注している。
ただ、特定財源の中に暫定税率分が5億5000万円見込まれており、暫定税率が仮に最短で戻っても4月分の歳入は穴が開く。同部は「予算がないからといって、除雪など必要な対応をしないわけにはいかない。住民に著しい不利益を及ぼしてはならず、財政と相談し、全庁的に財源確保をしていく必要がある」と話している。
提供 - 函館新聞社
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