後期高齢者医療制度 函館市、手続き間に合わず対象外から徴収

update 2008/4/18 12:45

 後期高齢者医療制度の保険料の年金からの天引き(特別徴収)で、函館市が非加入申請者など対象外の高齢者9人から、計約6万4000円を徴収していたことが17日までに分かった。市は5月中旬以降に返還する。斎藤俊一市民部長は「現システムでは事務処理に一定の時間が掛かる仕組みのため、天引きを中止する処理が間に合わなかった。9人に対しては申し訳ない」としている。

 同制度では、一定の障害を持つ65―74歳の高齢者は、制度に加入するかどうか自分で選択できる。市によると、非加入の申請をした4人と、聴覚障害の身体障害者手帳を返還し加入資格を失った5人の年金から、保険料として天引きした。

 天引き対象者を決める電算処理の期限は1月上旬で、4人は期限後に非加入の申請をした。加入資格を失った5人も当初、同制度の対象者だったが、聴覚障害の身体障害者手帳の不正取得疑惑が2月に表面化し、その後、自主的に手帳を返還している。

 市は今月7日、9人に対しお詫びの文書を添付し、年金天引きを実施する通知書を送付した。

 市は今回の事態について、電算処理手続きの期限日以降に非加入申請を受理するなどしたため、自動的に天引きされたケースであり、「事務処理のミスではない」(市民部医療助成課)とし、同制度を運営する道後期高齢者医療広域連合にも報告はしていない。

 同連合によると、道内では17日までに、恵庭市で年金天引き対象外の高齢者から誤って徴収したのをはじめ、室蘭市や小樽市など13市町で計286件、約158万円を誤って徴収する事務処理ミスが報告されている。

提供 - 函館新聞社



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