3年で商店数10・9%減 商業統計速報で函館市 小売店平均販売額は微増

update 2008/4/18 12:45

 国が実施した2007年の商業統計調査の速報がまとまった。07年6月1日現在の函館市の商店数は3970店で、3年間で488店、10・9%減少している。従業者数と販売額も減少し、長引く景気の低迷が影響している。一方で小売店1店当たりの年間販売額は微増している。

 市の商店従業者数は07年が2万5980人で、04年比で2179人、7・7%減少した。04年は旧4町村との合併後の組み替え数値。商品販売額は07年が8363億4440万円で、04年と比べ1245億7373万円、13・0%減と落ち込み幅が大きい。

 全道も同じ傾向だが、全国の年間販売額は3年間で1・2%増加している。市商業振興課は「首都圏などの好景気が全国の販売額を押し上げる形となったが、北海道や函館は好景気の恩恵にあずかっていない。函館は所得の減少などで消費マインドの冷え込みが続いている」と語る。

 函館の店舗の形態は卸売業が878店、小売業が3092店。大手スーパーなどが農場などと直接契約して、中間の卸業者を省く「卸の中抜き」が進んでいるという。販売総額が減少する中、小売店1店当たりの販売額は平均1億637万円で、04年より42万円増加。小規模の商店が減少し、売り上げの大きい大規模店の占める割合が大きくなったことが考えられる。

 同課は「統計の詳細は来年まとまるが、函館は道内他都市と比べ1店当たりの販売額が低い傾向にある。逆に言えば、大規模店から零細商店まで経営が成り立っているのではないか」と説明する。

 同調査は商業を営む事業所を業種や規模別に分類し、販売状況などの実態を調べる目的。5年ごとの本調査と、中間年に実施する簡易調査があり、07年は本調査となった。

提供 - 函館新聞社



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